ジムに通い始めると、意外と悩むのがウェア選びです。スポーツブランドのお店に行くと、高機能をうたったTシャツがずらりと並んでいますが、値札を見て手が止まることも少なくありません。「トレーニングを続けられるかも分からないのに、いきなりそこまで投資していいのだろうか」と、レジの前で固まった経験がある方もいるのではないでしょうか。
そんな流れでたどり着いたのが、ユニクロの「ドライEXクルーネックT(半袖)」でした。通常価格は1,990円。しばらくジムでの定番として着続けてみたので、良かった点も、正直に気になった点も含めてレビューします。
ジム用にこのTシャツを選んだ理由
いちばん大きかったのは、やはり価格です。1,990円なら、もし自分に合わなかったとしても部屋着に回せますし、失敗したときのダメージが小さい。この「気軽さ」は、ウェア選びで意外と大事なポイントだと思っています。
もうひとつは、汚れても惜しくないという点です。ジムのウェアは、汗を吸って洗って、を延々と繰り返す消耗品のような存在です。ベンチやマシンに擦れて生地が傷むこともあります。お気に入りの高いウェアを1枚だけ大事に着るより、気を使わずガシガシ洗える服を数枚回すほうが、自分の性格には合っていました。
そして、ユニクロなら店舗でもオンラインでもすぐ手に入るという安心感もあります。ジムに行く前に「今日着る服がない」と気づいても、なんとかなる。地味ですが、続けるうえではありがたい要素です。
なお価格は今後改定される可能性もあるので、購入前に公式サイトで最新の価格を確認してください。
ドライEXクルーネックTシャツはどんな服なのか
ユニクロの説明によると、このTシャツは汗をすばやく吸収して拡散させる生地構造になっていて、肌の面に汗が残りにくく、サラサラした感触が続くように作られています。いわゆる吸汗速乾(汗を吸って乾きやすくする機能)に加えて、抗菌防臭の機能も備えているとされています。
構造面では、熱がこもりやすく汗をかきやすい部分にメッシュホール(小さな穴の集まり)を配置して、通気性を確保しているのが特徴です。さらに、特殊な編み機を使うことで縫い目を減らした人体工学に基づく設計になっていて、袖口や裾は縫製せずに編み出しているため、肌当たりがやわらかくなっています。
素材はポリエステル系の化学繊維が中心ですが、メンズ・レディース・男女兼用・プリント版など複数のバージョンがあり、モデルによって配合が異なります。素材の詳細が気になる方は、購入前に商品ページの表示を確認するのが確実です。サイズについては、XS・XXL・3XL・4XLはオンラインストアのみの取り扱いとなっています。
トレーニング中の着心地
着てみてまず感じたのは、生地が薄くて軽いということです。腕を上げる動作でも突っ張る感じが少なく、動きの邪魔をしてきません。
汗をかいたときの張り付き方については、コットンのTシャツとは明らかに違いました。綿のTシャツだと、汗をかいた背中や胸のあたりが重たくべったり張り付いて、動くたびに気持ち悪さがあります。ドライEXの場合、汗が生地に吸われて広がっていく感覚があり、肌にべったり密着し続ける時間が短い印象でした。もちろん大量に汗をかけば濡れますし、「まったく張り付かない」というわけではありません。あくまで、不快な時間が短くて済む、という体感です。
帰る頃にはどうなっているか(速乾性の体感)
個人的にいちばん恩恵を感じたのが、トレーニングを終えてからの時間です。運動をやめて、ストレッチをして、着替えの準備をして……という流れの中で、いつの間にか生地の湿り気が引いている感じがありました。
綿のTシャツだと、運動後もずっと濡れたままで、冷房の効いた場所で体が冷えることがあります。その点、乾きが早い生地は帰り道が快適です。とはいえ、湿度が高い日や、汗をかなりかいたときは当然乾きも遅くなります。環境によって差が出るので、「必ずすぐ乾く」と期待しすぎないほうがいいでしょう。
メッシュ・抗菌防臭・縫い目の少なさについて
メッシュ部分については、正直「劇的に涼しい」というほど分かりやすい変化ではありません。ただ、背中まわりに熱がこもりにくい気はしていて、有酸素運動を続けているときの蒸れ感が抑えられているように感じます。地味に効いているタイプの機能だと思います。
抗菌防臭については、あくまで個人の体感ですが、トレーニング後にバッグへしまって家に帰るまでの間、においが気になりにくかったのは助かりました。ただし、においの感じ方には体質や汗の量、その日の環境も関わります。「においが完全に消える」といった性質のものではないので、汗をかいたらできるだけ早めに洗う前提で考えておくのが安心です。
縫い目が少ない設計は、実際に着ると分かりやすい違いがありました。脇の下や肩まわりに硬い縫い目が当たらないので、腕を繰り返し動かすトレーニングでも擦れが気になりにくいのです。袖口や裾も編み出しになっているぶん、締め付けがやわらかく感じられます。長時間着る服では、こういう細かい部分が効いてきます。
1,990円という価格をどう考えるか
このTシャツの一番の価値は、「複数枚買える」ことにあると思っています。
ジムに週2〜3回通うと、ウェアが1枚では確実に回りません。洗濯が間に合わない日が出てきて、結局その日は綿のTシャツで妥協する、という流れになりがちです。1,990円なら、高機能ウェア1枚ぶんの予算で複数枚そろえられます。洗い替えのローテーションが組めると、「洗濯が終わっていないからジムをやめておこう」という言い訳がひとつ減ります。続けるための仕組みとして、これはかなり大きいです。
なお、ユニクロは定期的に期間限定価格を実施しています。タイミングによっては通常価格より安く買えることがあるので、まとめ買いを考えているなら価格をチェックしてから動くとお得です。逆に価格が改定される可能性もあるため、購入前に最新の価格を確認してください。
正直に気になった点・人を選ぶ部分
良いことばかりではありません。まず、生地が薄いので、汗をかくと濡れた部分が目立ちやすいと感じます。色や着方によっては気になる人もいるはずで、上に何か羽織って調整したくなる場面はありました。
また、ジムだけでなく街着としても使いたい人には、少し用途がはっきりしすぎているかもしれません。いかにも運動用という質感なので、普段着として自然になじむかどうかは好みが分かれるところです。
肌ざわりについても、綿の柔らかい風合いが好きな人には、化学繊維特有のさらっとした感触が物足りなく感じられる可能性があります。このあたりは性能とのトレードオフなので、実店舗で一度触ってみるのがおすすめです。
そして、ユニクロという性質上、ジムで同じものを着ている人に遭遇することはあります。気にしない人には何の問題もありませんが、人と被りたくないタイプの方は覚えておいてください。
どんな人におすすめか
このTシャツが向いているのは、ジムに通い始めたばかりで、まだウェアにお金をかけすぎたくない人です。トレーニングが習慣になるかどうか分からない段階では、続けやすさを優先したほうが結果的にうまくいきます。
すでに習慣化している人にとっても、洗い替え用として枚数をそろえるには扱いやすい選択肢です。汚れや傷みを気にせず使い倒せるウェアが数枚あると、日々の準備がかなり楽になります。
逆に、デザイン性やブランドの雰囲気からモチベーションを上げたい人は、スポーツブランドの高機能ウェアのほうが満足度は高いかもしれません。「テンションが上がるから続く」というのも立派な理由なので、そこは自分の性格に合わせて選べばいいと思います。
高いウェアを否定するつもりはまったくありません。ただ、少なくとも自分の使い方では、1,990円のこのTシャツで十分でした。ウェア選びで足踏みしてジムから遠ざかるくらいなら、まずこれを何枚か買って通い始めるほうが、ずっと意味があると思っています。